全身性強皮症とは?
全身性強皮症は皮膚が硬くなること(皮膚硬化)を主な症状とする原因不明の病気で、
全身の様々な臓器に病変が見られる膠原病です。
患者数と発症年齢
推定強皮症患者数は約2万人で、男女比は1:10。30~50歳で発症することが多いですが、あらゆる年齢層でみられます。
病因
病因は免疫異常、線維化、血管障害の3つの異常が深く関与しているとされ、遺伝的要素と環境因子が関与します。
難病法と医療費助成制度
全身性強皮症は指定難病であり、重症者や高額医療費の負担がある場合には医療費助成制度の対象となります。
臓器病変および症状
皮膚症状
レイノー現象など、手足の指先に起こる色調変化が主な初発症状です。
間質性肺疾患
半数以上の患者で肺の間質に炎症や線維化が生じることがあります。
肺高血圧症
肺動脈の圧が過剰に上昇する病態で、10%前後の患者に起きるとされます。
消化管障害
腸管の運動の障害で、食道の障害が比較的多く見られます。
腎グリーゼ
びまん皮膚硬化型で見られる重篤な腎障害で、急激な血圧上昇を伴うことがある。